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息子の入院を機に患者家族の立場から、改めて看護を見つめ直すことがある。
1つはナースコール対応。
息子とは毎日LINEでやり取りをしている。疼痛コントロールがつかず、高熱が続く日々の中での息子とのやり取りだ。
息子:今、39.8℃・・・もう、脳みそ爆発しそう!息、くるしい!起きれない!痛み止め、2時間でダメ!痛くてたまらない!
私:看護師さんには伝えた?
息子:呼んでるけど来ない・・・ずーっと呼んでる
息子:でも返事だけ・・・来たけど、確認すると言ったきり何もない・・・どうしよう・・・
LINEから伝わる息子の辛さを痛感しつつ、同時に看護師の大変さを知る私にとってはジレンマであった。看護師にとって、息子は何人も受け持つ患者の一人だと思う。だが、苦痛を訴えてナースコールをする息子は必死だ。
親の立場からは「何で??対応は??」と憤りたい気持ちでいっぱいだったが、看護師の立場から考えると「自分だったらどうだろうか・・・?私も患者さまに、息子と同じ思いをさせていないだろうか・・・?」と考えてしまった。
もう1つは病床の環境。
面会に行くたびに息子のベッドの上や周囲は大変な散らかりようになっている。
処置で使用した物品、点滴類(点滴棒➕輸液ポンプにルート)、尿器・・・。
入院患者にとってベッドは生活の場だから、散らかてしまうのも理解できるが、汚れたタオルやシワのままのシーツ、飲みかけのペットボトルなどなど・・・目を覆いたくなる。
動けない息子に代わり、限られた面会時間のなかで片付け、整頓していく。
初めは、「せめてこのくらいは私がやらなくちゃ」と思ってやっていたことだが、時間が経つとともに「しっかり看てもらえているのだろうか・・・」と不安も生じてくる。
息子にとって入院生活を少しでも過ごしやすく、苦痛を最小限に・・・と願う私の思いは、患者家族としての思いなのではないか・・・。一方で、看護師としての私は、日々の業務に追われて患者さまやご家族の想いに対して、希薄になっているのかもしれないと感じ恥ずかしくなった。
「誰のための看護なのか・・・?」
今回の息子の入院で、自分が経験したこと、感じたことを忘れずに、この先も常に患者さまとご家族に向き合う姿勢を忘れずに頑張っていきたい!!と思っている私だ。
地域包括ケア病棟
看護副主任 飯田純子
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