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急性期一般病棟
看護主任 能美 詩織
看護師になって8年が経った。
新人の頃の私が今の私を見たら、きっと泣いて怒ると思う。
「もっと勉強しなさい」
「もっと患者さんのために動きなさい」
「もっと理想を追いかけなさい」
そんな声が聞こえてきそうだ。
あの頃の私は、看護師である前に一人の人間だということを忘れていた。
患者さんのためなら残業も当たり前。
自分の体調や家族との時間は後回し。
看護とはそういうものだと思っていた。
でも8年も続けていると、人生は看護だけではできていないことを知る。
結婚をして、母になって、守りたいものが増えた。
「なりたい看護師」よりも、「なりたい自分」を考えるようになった。
昔の私は、それを甘えだと言ったかもしれない。
だけど今は違う。
仕事を終えて家に帰り、子どもの話を聞いて、一緒に笑う。
そんな時間があるから、また翌日患者さんの前で笑えるのだと思う。
看護や介護は尊い仕事だ。
誰かの人生の一番苦しい場面に立ち会い、その人らしさを支える仕事だからだ。
けれど尊い仕事だからこそ、ときどき働く私たちは自分自身を置き去りにしてしまう。
私も何度もそうだった。
それでも私はこの仕事が好きだ。
忙しい朝に走り回る看護師も、黙々と患者さんを支える介護士も、無理をしながら病棟を回してくれるスタッフも、みんな本当にすごいと思う。
だから『感謝』している。
毎日、一緒に働いてくれる人たちに。そして私が働く病棟は、少しだけ変わっている。
いや、かなり変わっている。一言で表すなら、吉本新喜劇だ。
笑いあり、涙あり、予想外のハプニングあり。
患者さんから『ありがとう、また来るね〜』と言われれば、一同ズッコケ、総ツッコミである。
「なんでそうなるの?」と頭を抱える日もある。
でも、そのドタバタ劇の裏側には、誰にも見えない努力と苦労と苦悩がある。
みんな悩みながら、迷いながら、それでも患者さんのために前を向いている。
そんな日々に私はスタンディングオベーションだ。
だから私は思う。
看護や介護は、やっぱり素晴らしい仕事だと。
ここ、東京天使病院から。日本中へ。
看護や介護の仕事は、人を支えるだけではない。
働く私たち自身も、人として成長させてくれる。
そんな素晴らしい仕事なのだということを、これからも発信していきたい。
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