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2024.06.17
第21回 接遇
今年度の外来の目標の一つに接遇の向上がある。
「外来は病院の顔です。接遇はしっかりと。」と幾度となく上司に言われてきているが、言葉の距離感が難しい。
対面だけではなく、電話対応は特に気を付けなければならない。
当院は高齢者が多く、通院歴が長い患者様も多い。顔が見えないこともあり、誤解が生じやすい。
以前私が働いていた病院での出来事・・・。
新患として認知症の男性が来院した。その時私は脳神経外科の診察付きをしていた。
かかりつけで貰っていた薬が無くなったので処方して欲しいとのことだった。
医師に確認したが処方できないと・・・。
できる限り丁寧にお断りしたが聞き入れて頂けず、医師に対応してもらった。しかし医師からの説明も全く聞き入れて頂けなかった。
らちがあかない状況に途方に暮れていたところ、どうも表情に出てしまっていたようだ。「馬鹿にしたような目で見やがって！」と急に怒鳴りだしたのである。私はハッとした。心の内を見透かされたのである。
目は口ほどに物を言う。まさにそれだ。
しばらく落ち込んだ・・・。
接遇は、ただ丁寧な言葉を使うだけではだめであることに気づかされた。
患者様の気持ちを汲み取る心、傾聴する心、心配りがどれほど大切であるかを感じた出来事だった。
この気持ちを忘れず、常に心の中に置いて、外来にいらっしゃる患者様やご家族と向き合うよう心がけている。
外来
看護副主任 鈴木亜美