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先日、実母が入院し手術を受けることになった。
自分の健康に、過信のある母は本当に病院受診歴が異常に少ない。
娘である私は、職業柄未診断のものがあるだろうと思っていても、現実的に元気で商売も
している母のままで、暫くは生きていてくれると勝手に思っていたかもしれない。
受傷した母を連れて、病院を4か所受診した。紹介先も受け入れてはくれず、患者さんや家族はこんな気持ちになるのだな・・・と、大きな不安を体験した。
家族は迷いながらも、少しでも早く決断しないとならない窮地に立つこともある。
最終的に受け入れて下さった病院に感謝をした。
普段仕事での救急隊も、応需すると喜んでくださる時はこんな気持ちなのかもしれない。
朝から病院を渡り歩き、昼食を摂っていなかったが受け入れてくれる病院の指定時間まであまり時間がなかったので、入院前に母に美味しいものを食べさせてもあげられず、胸が痛んだ。
初めての入院と全身麻酔と手術と・・・を経験する母。
いつもは性格がきつくて昭和ど根性の可愛げのない母。(私は認めたくはありませんが、私は母に似ていると子供たちに言われている)
覚悟を決めたようでも不安そうで、でも平静に振舞おうとする母が、小さい生きものに見えた。なんだか目頭が熱くなってしまった。
手術室から出てきた母を私一人で迎え待っていた。呼吸は安定していて安心したが、今まで気丈な母がこんなに痛そうで辛そうな表情をしているところを初めて見て、老いた母が愛おしく、またその姿を見続けることが苦しくなった。
手術室帰りの病棟の廊下で術直後の母と面会し、その後待っていればよいのか、どうすればよいのか誰にも案内して頂けず、居場所がなく帰宅することにした。
一声、頂けると嬉しかったなぁ・・・なぜなら、私もあんな母を見て心が落ち着かなかったのですよ。誰か寄り添って下さったなら、どれだけ安心だったか。
翌日直ぐに自部署のスタッフに体験を共有し、外来看護職員一同で患者様だけでなくご家族への配慮を強化することにした。
「わかっているつもり」でも、想像より実経験は思慮深くしてくれる。
今回の家族体験を忘れることはないので、家族看護に活かしていくと決めている。
東京天使病院が、もっと予測力を持って患者さんやご家族に温かく、専門性高く、揺らぐことのない責任意識を維持していく職員たちと、病院の理念である
~Your pleasure My pleasure ~を忘れないで看護管理をしていきたい。
ただ救いとなったことは、母は入院生活が快適だったのでもっと入院していたかったらしい。笑えた。
外来看護師長
梅村 亜記代
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