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私は子供の頃から看護師になろうと思ってなったわけではない。高校3年の秋に急性胃腸炎で、地元の病院に入院したのがきっかけだ。その時の病院の看護婦長(その当時は婦長)さんが、同級生のお母さんだった。
その婦長さんに「あなた、将来決まったの?」と言われて、深く考えずに「学校の先生なろうかなと思っている」と話した。
当時、陸上で優秀な成績を収めていたのと、生徒会に入っていたので、なんとなく、貿易会社に行こうかなとか、美容師になろうかなとか、銀行に就職しようかなとか、その日その日によって、将来像が変化していた。
そんな私が、その看護婦長さんの一言で「看護師」という職業に興味を持った。
「あなたは、昔から人付き合いもいいし、愛想もいいし、看護師になれば良いでしょう!人が居なくならない限りずっと働けるから」と・・・。
まさしくこれが人生のターニングポイント、急展開だった。
(「人が居なくならない限り」は、今思えば、実はどの仕事もそうだったが・・・。)
それから「看護」というものを独学で調べ、高校3年の秋に文系からに理系に変更した。たまたま、担任が理系の教師だったので、放課後に勉強を教えてもらった記憶がある。
私の「看護への道」はそこからが始まった。
いろいろあったが高校を卒業後、働きながら准看護師学校に通い、准看護師の資格を取った。それから看護師免許を取り、振り返るとすでにこの道に26年もいる。
今振り返るとあっという間だった。
看護師となって20年目に早期退職を決めたが、管理職の話があり、看護管理の勉強を始めたのはそこからだ。
管理職は責任も重く、大変なこともあるが、楽しみが多い。人材育成、教育、指導、目標管理、組織理念など様々・・・。何よりゴーイングコンサーンという、組織存続のための前提を考えることが大切だと思っている。もちろん、法規や、法律、権利なども・・・。
全てが新鮮で、ワクワクとドキドキが入り混じっている毎日だ。
昔から私は「看護師らしくない看護師」を目指しているが、看護管理の専門家は、学ぶことは「看護師らしくないこと」をやっている気がする。最近は、管理職には看護師としての能力以上に、もっと別な能力が必要だと思っている。
この先まだまだ未知なる出来事に出合うだろう・・・。そのことにもワクワクしている。
これからの私にとっての「看護への道」は、看護管理者として、組織とともに歩んでいくことだ。
一般急性期病棟
師長 齊藤真太
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